FC2ブログ

明日 風になろう

地味で真面目で、時々おいしそうだなあって思われたいブログです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

読書女子

仕事での電車移動の途中、車内で本を読んでいる小学生の女の子を見た。
どこかの私立の学校なのだろうか、制服の紺のセーラー服と紺の帽子をかぶり、ドアのそばに立って図書館から借りてきたらしい大きめの本のページをめくっている。

なんだかずいぶん久しぶりにそんな風景に出会ったような気がして、少し微笑ましく思った。そして近ごろは電車にかぎらず、読書をしている小中学生を本当に見ないなあと思った。
そういう自分だって子供の頃はそれほど多くの本を読んだわけではないが、以前は読書する子供の姿ってもっとあちこちで見かけたような…。

昔も基本的に本を読んでいるのは女の子のほうが多かった気がする。
男どもは今も昔もじっと活字を負うというよりは、外で駆けずり回っているイメージのほうが強い。
僕も御多分にもれず駈けずり派で、学校の図書室で借りた本が何週間もランドセルの中に入りっぱなしという、迷惑な小僧だった(^_^;)

小学校には図書室があって、放課後になるとそこで読書をしたい子供たちは好きな本を選んで静かに読む。僕には無縁の世界で、いったい何だって明るい時間に外で遊ばずにじっと本なんか読んでいるのかと不思議で仕方がなかった。なのだがそうやって図書室にいるのがほとんど女子であるという事実が、小僧ながらになんとなく気になることでもあり、図書室という場所が近寄りがたく、でもちょっと入ってみたくもあるという特殊な場所になっていた。

僕も一応学校の生徒なのだから図書館へ行くことはあった。そりゃそうだ。
ただちょっと他の子供達より利用する頻度が少なかっただけだ(-_-;)
僕が図書館へ行く理由は大体決まっていた。
①やむを得ず本を借りなければいけない時(感想文の宿題があるときとか)
②借りっぱなしの本を早く返せとプッシュされて、やむを得ずこそこそと返却する時

まあ、小学校も高学年になるといくらかは本も読むようになったけど、4年生くらいまでは図書室は僕の人生には全く必要のない世界だった。
そんな状況なので図書室のドアをあけるのは年に数回だった僕だけど、ある時期に短期間に何度も図書室へ通った時期がある。

何故かというとそのころ図書室に、ある女の子がいつも通っていたからだ。
その子は1年生の時から同じクラス…というか1クラスしか無かったから当然なのだが^^;…で、1年生の秋の学芸会で「おやゆび姫」を演じた際に、僕が王子役で彼女がおやゆび姫役をやった間柄だ。ヒキガエルやコガネムシに誘拐された彼女を花の国で花嫁として迎える王子が僕だったのだ <(`^´)>
そんな過去の実績(?)もあり、それ以来小僧ながらになんとなく気になっていた女の子だったわけだ。

ある時、例によってとっくの昔に返却期限が過ぎた本を返しに行ったのだが、ちょうど同じタイミングで彼女が貸出手続きのために本を持ってカウンターへやって来たところだった。
僕は悪さを見つかった小僧のように(実際そうだったのだが)ちょっと気まずい思いをしながらも、本を借りようとしていた彼女に先を譲り、彼女は僕の返却遅れなどいまさら興味もないという顔でカウンターへ本を出した。
僕は見るとも無くその本を見て、表紙にワニの絵が描かれているのにちょっと驚いた。ワニ?鰐?何の本?

誠に身勝手な先入観で、女の子が借りる本は表紙にウサギのイラストとか風車がクルクルまわる田園の家のイラストとかが描かれているに違いないと思い込んでいたので、ワニの表紙はあまりにも彼女に不釣り合いに思えたのか、何度も本と彼女の顔を見比べてしまった。
彼女はそんな僕の驚きなど知ってか知らずか、まったくこちらには興味も向けず、貸出手続きを済ませるとワニを片手に抱えてさっさと読書室へ消えていった。

僕は本を返してからも何だか彼女の借りた本が気になって、図書室内をウロウロしてわざとらしく読書室の方へも行ってみたが、そこは圧倒的にしんと静まり返った空間で、かつ座っている子のほとんどが女の子でとても入っていく勇気はなく、すごすごと引き返すしか無かった(T_T)

それから何度か僕は特に用もないのだけど図書室を訪れ、彼女の近くをウロウロするという、今思うとストーカーじゃないかみたいな行動を繰り返していた気がする。何度かは彼女と会話もして、「ワニはヘビと同じハチュウルイなの」という、なぜ女の子からそんなことを教えてもらうことになったのかわからない情報を入手し、それでも教室ではない場所で、彼女とプライベートな会話ができていることを自分なりに大事にしていた気がする。

僕が図書室で本を借りるようになったのはその後、5年生になってからだったと思う。ワニが爬虫類であることを教えてくれた彼女とは、特にそれ以上の興味深い進展もなく、中学卒業まで同じ学校に通ったがそれ以降は会っていない。

あれから彼女はどんな本を読み、そこからどんな影響を受け、どんな大人になったのだろう。
今、彼女に再び出会ったら、僕はどんな読書の話を彼女とできるのかなと、電車の中でページをめくる女の子を見ながら、懐かしさとともに思いました。
久しぶりにあって読書の話なんかしないのか、普通は(^_^;)

5951b1f019a50121a82412cd0aed8a31_s.jpg


日記・雑談 ブログランキングへ

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://kazemakase2013.blog.fc2.com/tb.php/279-9bb0f3ca
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。